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バイポーラ膜電気透析装置(アシライザー)
バイポーラ膜はアニオン交換層、カチオン交換層の2つを張り合わせた構造のイオン交換膜で、低い分解電圧で水の電気分解が可能となるだけでなく、酸化還元作用が起こらないという優れた特質も持っています。有機塩酸から有機酸を精製するワインなどの製造工程や、塩分除去処理などで酸・アルカリ変換が必要となるお客様に最適な装置となっています。
この装置のより詳しい内容説明をご希望されるお客様は、お気軽にお問い合わせください。
バイポーラ膜を使用した電気透析モデル
下図のように、電気透析装置にバイポーラ膜、陰イオン交換膜(アニオン膜)、陽イオン交換膜(カチオン膜)をセットし液を供給すると、矢印のようなイオンの移動が起こり、Na2SO4からH2SO4とNaOHが生成されます。反応式は以下のとおりで、中和の逆の反応が進行します。
バイポーラ膜電気透析装置(アシライザー)商品一覧
・アシライザー 02B
・アシライザー 10B
・アシライザー 25B
・アシライザー 50B
バイポーラ膜電気透析装置(アシライザー)の特長
特徴1 水を水素イオンと水酸イオンに分解するためガスが発生せず、また低い分解電圧が可能です。
特徴2 電極反応が無いため酸化還元反応がおこりません。このため目的物以外のものが生成される可能性はありません。
特徴3 バイポーラ膜と陰イオン交換膜(アニオン膜)・陽イオン交換膜(カチオン膜)・その他の膜と組み合わせることにより、芒硝・食塩・硝酸ソーダなどの塩を酸・アルカリに変換することが可能です。
特徴4 1対ごとの電極が不要のため設置スペースが小さくなり、イニシャルコストが低減できます。
特徴5 有機酸を一工程で酸、アルカリに変換できます。
特徴7 廃棄物の発生が少なくてすみます。
特徴7 反応工程で生成する塩を再利用できます。
バイポーラ膜電気透析装置(アシライザー)の実用例
有機酸塩から有機酸を生成
でんぷんや糖蜜を原料とし、菌・カビを作用させて有機酸を製造する場合、従来法では石灰乳で中和し有機酸のカルシウム塩を生成させ、熱水に融解・再結晶を行った後、硫酸を添加して遊離酸を得ていました。しかし副産物として大量の石膏を生成するため、問題となっていました。バイポーラ膜法による有機酸の製造プロセスは、発酵法により生成した有機酸塩を電気透析により濃縮し、バイポーラ膜電気透析により有機酸へ変換します。この方法はプロセスが簡単で、ランニングコストも安いことが大きな特徴です。
取扱商品
◇電気透析装置
・アシライザー50 ・アシライザー25・10 ・アシライザー02
◇小型電気透析装置
・マイクロアシライザーS1 ・マイクロアシライザーS3 ・アシライザーEX3B
◇カートリッジ
・電気透析装置(アシライザー)